説明

落とし口1か所の屋根面積と落とし口の数

組み合わせの排水能力と降雨強度から、落とし口1か所で受け持てる屋根の面積を出します。

軒樋と縦樋を組み合わせたときの排水能力は、軒樋の排水能力と縦樋の排水能力の小さい方です(パナソニックの資料)。この組み合わせの排水能力 Q を降雨強度 N で割り戻すと、落とし口1か所で受け持てる屋根投影面積が出ます(積水化学の資料)。

A = Q × 60 × 60 × 1000 ÷ N A: 屋根投影面積(m²) Q: 組み合わせの排水能力(m³/s) N: 降雨強度(mm/h) Q を L/s で入れるときは A = Q × 3600 ÷ N

積水化学の資料の計算例では、縦樋の排水能力(0.00368 m³/s)が軒樋の排水能力(0.00499 m³/s)より小さいので、組み合わせの排水能力は 0.00368 m³/s です。降雨強度 180 mm/h なら A = 0.00368 × 60 × 60 × 1000 ÷ 180 = 73.6 m² で、落とし口1か所あたりの最大の屋根面積は 73.6 m² です。

パナソニックの表と同じ値

パナソニックの排水能力表は、軒樋と縦樋の組み合わせによる排水能力(L/s)ごとに、降雨強度 200〜100 mm/h のときの落とし口1か所当たりの適応屋根投影面積を並べています。同じ式で出し直すと、表の値は 1 m² 未満を切り捨てた値と同じです。

降雨強度4.3 L/s5.7 L/s11.4 L/s
200 mm/h77 m²102 m²205 m²
180 mm/h86 m²114 m²228 m²
160 mm/h96 m²128 m²256 m²
140 mm/h110 m²146 m²293 m²
120 mm/h129 m²171 m²342 m²
100 mm/h154 m²205 m²410 m²

例えば 4.3 L/s・140 mm/h は、4.3 × 3600 ÷ 140 = 110.57 m² で、表は 110 m² です(四捨五入の 111 m² ではありません)。計算の画面は、小数第2位を切り捨てて 110.5 m² と出します。表の数は、このページを作るときに同じ式で出した値です。

落とし口の数

落とし口が何か所かあるときは、1か所あたりの受け持ちがいちばん広い所で見ます(積水化学・パナソニックの資料)。パナソニックの資料の例では、落とし口1か所当たりの屋根投影面積が 5 m × 8 m = 40 m² で、表の 40 m² 以上の欄から組み合わせを選びます。

屋根全体の面積を1か所の面積で割って切り上げると、受け持ちが等しくなるように落とし口を置いたときの数です。例: 4.3 L/s・200 mm/h(1か所 77.4 m²)で屋根全体が 120 m² なら、120 ÷ 77.4 = 1.55 を切り上げて 2 か所、1か所あたり 60.0 m² です。受け持ちが偏るときは、いちばん広い受け持ちで確かめます。

大きな外壁に接した屋根

大きな外壁面に接した屋根の受ける雨の量は、外壁面の 50 % を足して見ます(積水化学の資料)。屋根 70 m² に、幅 10 m・屋根から上の高さ 3 m の外壁が接するなら、70 + 10 × 3 × 0.5 = 85 m² で計算します。

高排水の仕様

メーカーの高排水の仕様は、通常の排水計算式が当てはまらないため、パナソニックの資料は実測の値を元にした排水能力を載せています。その排水能力(L/s)も、同じ式で面積に直すと表の値と合います(例: 10.2 L/s・200 mm/h で 183 m²)。計算の画面の「面積」に、表の排水能力をそのまま入れます。

出典

雨樋の計算をする