軒樋の水勾配と、長さから落差(mm)を出す計算です。
水勾配は、軒樋に入った雨水を落とし口まで流すための傾きです。パナソニックの排水能力表は、水勾配 5/1000 を標準にしています(技術資料の※印の欄は、水勾配 1/1000 ≒ 水勾配なしのときの値です)。積水化学の資料の計算例は、大型の軒樋の施工勾配を 1/300 にしています。
落差の計算
水勾配を付けると、水上(軒樋のいちばん高い端)と落とし口の高さに差が付きます。この落差は、長さに水勾配を掛けて出します。
落差(mm)= 長さ(m)× 水勾配 × 1000
| 水勾配 | 5 m | 10 m | 20 m |
|---|---|---|---|
| 1/200 | 25.0 mm | 50.0 mm | 100.0 mm |
| 1/300 | 16.7 mm | 33.3 mm | 66.7 mm |
| 1/500 | 10.0 mm | 20.0 mm | 40.0 mm |
| 1/1000 | 5.0 mm | 10.0 mm | 20.0 mm |
1/200 は 5/1000 と同じ勾配で、10 m で 50 mm 下がります。長さは、水上から落とし口までです。落とし口が軒樋の真ん中にあるときは、両側から落とし口へ向けて下げるので、片側の長さで見ます。
水勾配と軒樋の排水能力
同じ軒樋(平均流体深さ m が同じ)なら、クッターの式の流速 V1 は水勾配 i の平方根に比例するので、水勾配を緩くすると軒樋の排水能力は下がります。積水化学の資料の「排水能力計算基礎資料」にある大型角とい 超芯P150(排水断面積 0.01149 m²・潤辺長 0.29285 m)の流速を、同じ式で出し直すと次のとおりです。
| 水勾配 | 流速(資料) | 流速(式) | 排水能力 Q1 |
|---|---|---|---|
| 1/200 | 0.79707 | 0.79715 | 6.11 L/s |
| 1/300 | 0.65086 | 0.65087 | 4.99 L/s |
| 1/500 | 0.50415 | 0.50416 | 3.86 L/s |
| 1/700 | 0.42609 | 0.42610 | 3.26 L/s |
| 1/1000 | 0.35649 | 0.35650 | 2.73 L/s |
流速の単位は m/s です。資料の表の平均流体深さ m は丸めた値なので、5桁目が少し違います。水勾配を 1/200 から 1/1000 にすると、流速は約 0.45 倍になります。計算の画面の「排水」では、選んだ水勾配で軒樋の排水能力を出し、「金物」では同じ水勾配で落差を出します。