説明

降雨強度の決め方(用途別・地域別)

雨樋の計算に使う降雨強度(mm/h)の目安と、地域ごとの値です。

降雨強度は、単位時間の降雨量を1時間あたりに換算した値です。例えば、10分間に 10 mm の雨が降ったときの降雨強度は、10 mm ×(60分 ÷ 10分)= 60 mm/h です(積水化学の資料)。雨樋の計算では、屋根に降る雨の量 Q = N × A の N に、この降雨強度を1秒あたりに直して使います。

用途ごとの基準(積水化学)

基準降雨強度用途
1100 mm/h住宅用の軒樋
2180 mm/h大型用の軒樋
3240 mm/h谷樋

積水化学は、日本各地の降雨強度をこの基準で設定し、大型用の雨樋の排水量の計算には基準2の 180 mm/h を使っています。降雨強度の最終の設定は、設計監理者の判断を優先する、としています。

地域別降雨強度(パナソニック)

パナソニックの技術資料は、気象庁が出している「日本の気候表」の10分間降雨量から、5〜6年に1度ぐらい現れる特別な豪雨を除いた降雨量を基準にして、1時間あたりに換算した値を地域別降雨強度としています。都道府県ごとの区分は次のとおりです。

降雨強度都道府県
160 mm/h三重・和歌山・高知・鹿児島・沖縄
140 mm/h茨城・千葉・栃木・群馬・埼玉・長野・静岡・愛媛・福岡・佐賀・長崎・宮崎
120 mm/h青森・岩手・秋田・宮城・福島・東京・神奈川・山梨・富山・石川・福井・岐阜・愛知・滋賀・京都・大阪・奈良・兵庫・鳥取・島根・岡山・広島・山口・徳島・香川・大分・熊本
100 mm/h北海道・山形・新潟

パナソニックの排水能力表は、この 160・140・120・100 mm/h のほかに、200・180 mm/h のときの面積も並べています。積水化学の資料は、最新の地域別の最大降雨量を、気象庁や各自治体のホームページで確かめるように書いています。

降雨強度で雨の量はどれだけ変わるか

屋根に降る雨の量は、降雨強度に比例します。同じ 70 m² の屋根で比べると、次のとおりです。

降雨強度雨の量(L/s)(m³/s)
100 mm/h1.940.00194
120 mm/h2.330.00233
140 mm/h2.720.00272
160 mm/h3.110.00311
180 mm/h3.500.00350
200 mm/h3.890.00389
240 mm/h4.670.00467

降雨強度を 100 mm/h から 180 mm/h にすると、雨の量は 1.8 倍です。同じ軒樋と縦樋で受け持てる屋根の面積は、反対に 1.8 分の 1 になります。表の数は、このページを作るときに Q = N × A で出した値です。

出典

雨樋の計算をする