説明

屋根勾配の伸び率の表

勾配係数(伸び率)と隅棟の伸び率の出し方と、2寸から15寸までの伸び率の表です。

勾配係数(伸び率)

勾配係数は、流れの長さ(斜めの長さ)が水平の長さの何倍かを表す数で、伸び率とも呼びます。旭ファイバーグラスの資料は、5寸勾配の勾配係数を次のように出しています。

10² + 5² = 125 √125 = 11.18 11.18 ÷ 10 = 1.118

式にすると √(1 +(寸 ÷ 10)²)で、角度の cos で割った数(1 ÷ cos 角度)とも同じです。5寸は 1.11803 で、小数3桁にすると 1.118 です。流れの長さ = 水平の長さ × 勾配係数、屋根の面積 = 伏図の面積 × 勾配係数 に使います。

隅棟の伸び率

隅棟の伸び率(隅棟係数)は、隅棟の長さが水平の長さ(軒から棟までの水平の長さ)の何倍かを表す数です。同じ資料の5寸勾配の例です。

10² + 5² = 125 100 + 125 = 225 √225 = 15.00 15.00 ÷ 10 = 1.50

式にすると √(2 +(寸 ÷ 10)²)です。隅棟は伏図で 45° に走るので、水平に √2 倍の長さがあり、そこに高さを合わせた斜めの長さになります。隣り合う2つの屋根面が同じ勾配のときの値で、谷も同じです。勾配の違う面が出会う隅棟は 45° にならないので、この伸び率は使えません。

立面図用係数

アイジー工業の「屋根 実寸法算出用係数表」は、勾配係数を「伏図用係数」、隅棟の伸び率を「伏図・立面図用係数」と呼び、もう1つ「立面図用係数」を載せています。立面図で測った高さから流れの長さを出す係数で、勾配係数 ÷(寸 ÷ 10)です。4寸なら 1.077 ÷ 0.4 で 2.693 です。

係数の表

式で出して小数3桁に四捨五入した値です。2寸5分から9寸5分・矩勾配の勾配係数と立面図用係数は、アイジー工業の表と全部同じです。

寸勾配勾配係数隅棟の伸び率立面図用係数
2寸1.0201.4285.099
2.5寸
2寸5分
1.0311.4364.123
3寸1.0441.4463.480
3.5寸
3寸5分
1.0591.4573.027
4寸1.0771.4702.693
4.5寸
4寸5分
1.0971.4842.437
5寸1.1181.5002.236
5.5寸
5寸5分
1.1411.5172.075
6寸1.1661.5361.944
6.5寸
6寸5分
1.1931.5561.835
7寸1.2211.5781.744
7.5寸
7寸5分
1.2501.6011.667
8寸1.2811.6251.601
8.5寸
8寸5分
1.3121.6501.544
9寸1.3451.6761.495
9.5寸
9寸5分
1.3791.7041.452
10寸
矩勾配
1.4141.7321.414
10.5寸
1尺5分
1.4501.7611.381
11寸
1尺1寸
1.4871.7921.351
11.5寸
1尺1寸5分
1.5241.8231.325
12寸
1尺2寸
1.5621.8551.302
12.5寸
1尺2寸5分
1.6011.8871.281
13寸
1尺3寸
1.6401.9211.262
13.5寸
1尺3寸5分
1.6801.9551.244
14寸
1尺4寸
1.7201.9901.229
14.5寸
1尺4寸5分
1.7612.0251.215
15寸
1尺5寸
1.8032.0621.202

表によって違う所

旭ファイバーグラスの表とアイジー工業の表は、ほとんどの値が同じですが、次の所は小数3桁目が違います。この計算は式で出して四捨五入します。

8寸5分の勾配係数は √1.7225 = 1.31244 です。14寸5分の勾配係数は √3.1025 = 1.76139 で、旭ファイバーグラスの表でも、同じ √3.1025 になる 10寸5分の隅棟は 1.761 です。

丸めてから掛ける

アイジー工業の積算の例は、表の小数3桁の係数をそのまま掛けています。3.5寸の下屋のケラバ(水平 3,500 mm)4本は 3,500 × 1.059 × 4 = 14,826 mm で、例の「ケラバの長さ=14,826mm」と同じです。丸めずに掛けると 14,832.7 mm です。

この計算も初めは小数3桁の係数を掛けます。詳しい設定の「係数の丸め」で、丸めずに掛けることもできます。屋根の面積では、3.5寸・伏図 200 m² が 211.80 m²(× 1.059)と 211.90 m²(丸めない)のように、小数2桁目が変わることがあります。

出典

屋根勾配を計算する