照明率の意味と、照明率表から照明率を読む方法です。
照明率とは、光源から出た光のうち、作業面に到達する光の割合です(パナソニック「平均照度の計算法」)。令和6年度 2級電気工事施工管理技術検定(前期)No.19 でも、「照明率は、基準面に達する光束の、光源の全光束に対する割合である」は適当な記述でした。
照明率は、照明器具ごとの照明率表と室指数から求めます(岩崎電気 TD17 2.2.3)。室指数の行と、天井・壁・床の反射率の列が交わる値を読みます。パナソニックの資料も、照明率は配光特性資料の照明率表から求めるのが便利で、そのためには室内の反射率のほかに室指数を知ることが必要、としています。
照明率表の見方
- 室指数を求め、照明率表の室指数の行を選びます。
- 天井・壁・床の反射率(%)の組の列を選びます。
- 行と列が交わる数が照明率です。表に「×0.01」とあれば、表の数を 100 で割ります。
例(令和4年度 1級 No.28 の固有照明率の表)
問題の表(照明器具形式 LSS9-4-30)の室指数 3.00(C)の行は、次のとおりです。
| 天井 | 壁 | 床 | 照明率 |
|---|---|---|---|
| 70 % | 70 % | 10 % | 0.86 |
| 70 % | 50 % | 10 % | 0.80 |
| 70 % | 30 % | 10 % | 0.76 |
| 50 % | 50 % | 10 % | 0.77 |
| 50 % | 30 % | 10 % | 0.74 |
| 30 % | 30 % | 10 % | 0.71 |
| 0 % | 0 % | 0 % | 0.67 |
部屋は間口 10 m・奥行 15 m・作業面から光源までの高さ 2 m で、室指数は 3.00(C)です。反射率は天井 70 %・壁 50 %・床 10 % なので、照明率は 0.80 です。器具1台の光束 3,000 lm・25 台・保守率 0.8 なら、平均照度は 320 lxで、問題の正答(320 lx)と同じです。
反射率で照明率が変わる
同じ室指数でも、天井・壁・床の反射率が大きいほど照明率は大きくなります。上の 3.00 の行では、天井 70 %・壁 70 % で 0.86、天井 70 %・壁 30 % で 0.76、天井 0 %・壁 0 %・床 0 % で 0.67 です。
令和2年度 1級 No.28 では「天井面の反射率が大きいほど、照明率は大きくなる」が適当な記述、令和6年度 2級(前期)No.19 では「壁面の反射率は、照度計算には影響しない」が最も不適当な記述でした。令和5年度 1級 No.28 でも、「壁面の反射率が小さいほど、照度は下がる」は適当な記述です。
×0.01 の表と、1 を超える照明率
岩崎電気の照明率表の例(TD17 図2.1・LED高天井用照明)は「照明率(×0.01)」の表で、室指数 10.00・天井 80 %・壁 70 %・床 30 % の欄は 126、つまり照明率 1.26 です。照明率は 1 を超えることがあります。計算の画面は、照明率に 2 を超える数が入力されたら「×0.01 の表の数のまま」と見て、小数で入力するよう知らせます。
照明率表のほかの欄
岩崎電気の図2.1 の照明率表には、保守率(良い 0.88・普通 0.86・悪い 0.81)と、最大取付間隔(0-180°・90-270° の向きとも 1.30 H)も書いてあります。H は作業面から光源までの高さで、H が 2 m なら 1.30 H は 2.6 m です。器具の並べ方は、使う器具の資料で確かめてください。
出典
- パナソニック 照明設計サポート「平均照度の計算法」(光束法による平均照度の計算式・照明率・室指数・作業面・保守率)
- 岩崎電気 照明技術資料 TD17「2.2 光束法による照度計算」(式-2・式-3・図2.1 照明率表の例)
- 一般財団法人 建設業振興基金「令和4年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題、正答肢」〔No.28〕
- 一般財団法人 建設業振興基金「令和2年度 1級電気工事施工管理技術検定(学科試験)」問題と正答肢〔No.28〕
- 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級電気工事施工管理技術検定 第一次検定問題、正答肢」〔No.28〕
- 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度 2級電気工事施工管理技術検定 第一次検定(前期)」問題と正答肢〔No.19〕