公共建築数量積算基準のコンクリートの決まりを、条ごとにまとめました。
公共建築数量積算基準とは
公共建築数量積算基準は、国土交通省官庁営繕部と地方整備局等営繕部が、官庁施設の営繕を実施するための基準として定めた、数量の計測・計算の基準です。官庁営繕関係基準類等の統一化に関する関係省庁連絡会議の決定に基づく統一基準で、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造・壁式鉄筋コンクリート造・木造(軸組構法)などの標準的な建築物に適用します。今の版は令和5年の改定です。
コンクリートの通則(第4編 第2章 第2節 1(1))
- 数量は、種類・調合・強度・スランプなどで区分し、部分ごとに設計寸法で計測・計算した体積です。断面寸法は小数点以下第3位まで計測・計算します。
- 鉄筋と小口径の管によるコンクリートの欠除は無いものとします。コンクリートの数量から鉄筋の分は引きません。
- 鉄骨によるコンクリートの欠除は、鉄骨の設計数量 7.85 t を 1.0 m³ として換算した体積です。鉄骨 1.57 t なら 0.20 m³ を引きます。このアプリは鉄骨の分を引かないので、鉄骨鉄筋コンクリート造では別に引きます。
- 窓・出入口などの開口部による欠除は、建具類などの開口部の内法寸法とコンクリートの厚さによる体積です。ただし、内法の見付面積が1か所 0.5 m² 以下なら欠除は無いものとします。
部分ごとの体積の取り方(第4編 第2章 第2節 2)
| 部分 | 体積の取り方 | このアプリの部位 |
|---|---|---|
| 独立基礎 | 設計寸法による体積 | 柱・独立基礎 |
| 布基礎・基礎梁 | 断面積とその長さ | 布基礎・梁 |
| 底盤 | 盤厚と内法面積(柱との取合部分は引かない) | 土間・スラブ |
| 柱 | 断面積とその長さ | 柱・独立基礎 |
| 梁 | 断面積とその長さ | 布基礎・梁 |
| 床板 | 板厚と内法面積(柱との取り合い部分は引かない) | 土間・スラブ |
| 壁 | 壁厚と内法面積 | 壁 |
階段は段スラブ・踊場などの板厚とその内法面積による体積で、庇・パラペット・ドライエリアなどは、ここまでの部分に準じます。段のある形は直方体ではないので、このアプリでは計算していません。
つながる所は、躯体の区分の順(基礎・柱・梁・床板・壁…)に、「さきの部分」に「あとの部分」が接続するものとして計測・計算します(第4編 第2章 第2節の初めの 2))。
数量の種類と端数(第1編 総則 2)
- 設計数量: 設計図書に書いてある個数と設計寸法から求めた数量。材料のロスなどは単価の中で考えます。
- 計画数量: 設計図書に基づいた施工計画で求めた数量。
- 所要数量: 定尺寸法による切り無駄や、施工上やむを得ない損耗を含んだ数量。所要数量であることを明示します。
- 寸法の単位は原則として m、体積の単位は m³ です。
- 端数処理は四捨五入で、長さ・面積・体積・質量は小数点以下第2位です。計測・計算の途中も第2位にしてよく、電子データの数値は途中でそのまま使ってもよいとしています。
- 工事費内訳書の数量は、小数点以下第2位を四捨五入して第1位にし、100 以上は整数にします。
このアプリでの扱い
- 行ごとの体積を小数点以下第2位に四捨五入し、その和から開口部を引きます。途中では丸めません。
- 開口部は、1か所の見付面積を小数点以下第2位に四捨五入してから、0.5 m² 以下かを見ます。
- 数量は設計数量です。割増は台数のタブで加えます。
- 鉄筋の分は引きません。鉄骨の分も引かないので、要るときは別に引きます。
出典
- 公共建築数量積算基準(令和5年改定)(国土交通省大臣官房官庁営繕部): 第1編 総則 2(2)設計数量と所要数量・(4)〜(6)寸法の単位と端数処理(p.1)、第3編 第2章 第2節 2(5)砂利地業等・捨コンクリート(p.9)、第4編 第1章 第2節 躯体の区分(p.10〜11)、第4編 第2章 第2節 1 通則(1)コンクリート・2 各部分の計測・計算(p.11〜14)
基準の表や条文は丸ごと載せていません。式と、要る決まりだけを引いています。