公共建築工事標準仕様書の、モルタルの調合と塗厚の標準です。
調合(容積比)と塗厚の標準
公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版の表15.3.3の要点です。数はセメント:砂の容積比です。塗厚は施工箇所ごとの標準の厚さで、下塗りから上塗りまでを合わせた厚さです。下塗りの欄はラス付けを、中塗りの欄はむら直しを含みます。
コンクリート・コンクリートブロック・れんがの下地
| 施工箇所 | 下塗り | 中塗り | 上塗り | 塗厚 |
|---|---|---|---|---|
| 床(仕上げ) | — | — | 1:2.5 | 30 mm |
| 床(張物下地) | — | — | 1:4 | 30 mm |
| 内壁 | 1:2.5 | 1:3 | 1:3 | 20 mm |
| 外壁その他 | 1:2.5 | 1:3 | 1:3 | 25 mm 以下 |
ラスシート・メタルラスの下地
| 施工箇所 | 下塗り | 中塗り | 上塗り | 塗厚 |
|---|---|---|---|---|
| 内壁 | 1:3 | 1:3 | 1:3 | 15 mm |
| 外壁 | 1:2.5 | 1:3 | 1:3.5 | 20 mm |
| 軒裏 | 1:2.5 | 1:3 | 1:3.5 | 12 mm※ |
外壁その他は、天井の類を除きます。※軒裏は、耐防火上の指定がある場合は 20 mm 以上です。建具枠回りやガラスブロックの金属枠回りの充填は、セメント1:砂3です。
1回の塗厚と全塗厚
- 1回の塗厚は 7 mm 以下です(床を除く)。
- 仕上げ厚または全塗厚(タイル張りは張付けモルタルを含む)は 25 mm 以下です(床を除く)。
- 防水下地の床と立上りの塗厚は 15 mm 以上です。
- ラス付けは、ラスの厚さより 1 mm 程度厚くします。
1回の塗厚が 7 mm 以下なので、内壁の 20 mm は3回以上に分けて塗り重ねます(下塗り・むら直し・中塗り・上塗り)。標準仕様書が決めているのは塗厚の標準と1回の上限で、1回ごとの厚さの割り振りまでは決めていません。
この道具で計算するとき
この道具が持つ1m³の量は 1:1・1:2・1:3 の3つです。中塗りと上塗りの 1:3 は、そのまま計算できます。コンクリート等の下地の下塗りの 1:2.5、ラス下地の外壁の上塗りの 1:3.5、床の張物下地の 1:4 は表に無いので、「ほかの配合」を選び、発注者の積算基準などにある1m³のセメントと砂の量を打ちます。
配合の違う層は、厚さを分けて計算して足します。例えば内壁 21 m² のうち、中塗りと上塗りを合わせて 13 mm 塗る分は、配合 1:3 でセメント 144.7 kg(6 袋)・砂 0.287 m³ です。下塗りの分は、その配合の1m³の量を打って別に出します。
砂の粒度と練混ぜ
表15.3.1は砂の粒度を2つに分けています。下塗り・むら直し・中塗り・ラス付け用と床モルタル用は、5 mm ふるいを全部通り、0.15 mm ふるいを通る分が10%以下の砂です。上塗り用(せっこうプラスター用も同じ)は、2.5 mm ふるいを全部通り、0.15 mm ふるいを通る分が10%以下の砂です。
モルタルの練混ぜは、原則として機械練りです。1回に練る量は、可使時間内に使い切れる量にします(15.3.3)。