固化材の使用量は、改良する土の体積に添加量を掛け、ロス率の分を加えて求めます。
改良する体積と添加量から、固化材のトン数と袋数
計算の順番
このアプリは、次の順番で固化材の量を計算します。
- 改良する土の体積(m³): 表層改良は 面積(m²)× 混合深さ(m)、柱状改良は π ÷ 4 × 径(m)² × 改良長(m)× 本数
- ロスを含まない量(t)= 体積(m³)× 添加量(kg/m³)÷ 1,000
- 固化材の使用量(t)= ロスを含まない量 ×(1 + ロス率)
- 袋数 = 使用量(kg)÷ 1袋の重さ(kg)(小数点以下を切り上げ)
体積(m³)に添加量(kg/m³)を掛けた数は kg なので、1,000 で割って t にします。20 m³ に 50 kg/m³ なら 1,000 kg、つまり 1 t です。
国の積算の決まり
国土交通省の令和8年度 土木工事数量算出要領は、安定処理工(表層の混合)について「固化材の使用量(t/100m2 当り)はロス等を含むものとする」としています。スラリー撹拌工(円柱の改良体)は、改良材の杭一本当り使用量を V=v×L1×(1+K)で求めます。V は杭一本当り改良材使用量(t/本)、v は杭長1m当り改良材使用量(t/m)、L1 は杭長(m)、K はロス率です。
中層混合処理工は、1 m³ 当りの改良材使用量を V=v×(1+K)/1000 で求め、ロス率 K を +0.06 としています(v は 1 m³ 当りの改良材の量 kg/m³)。どれも「体積 × 添加量 ×(1 + ロス率)」の形で、このアプリの式はこれにそろえています。
計算の例
| 入力 | 体積 | ロスなし | 使用量 |
|---|---|---|---|
| 表層改良 100 m² × 0.2 m・50 kg/m³・ロス率 4 % | 20.00 m³ | 1.000 t | 1.040 t |
| 表層改良 300 m² × 0.5 m・60 kg/m³・ロス率 15 % | 150.00 m³ | 9.000 t | 10.350 t |
| 柱状改良 φ1000 × 8 m × 20本・250 kg/m³・ロス率 10 % | 125.66 m³ | 31.416 t | 34.558 t |
| 柱状改良 φ600 × 5 m × 30本・300 kg/m³・ロスなし | 42.41 m³ | 12.723 t | 12.723 t |
同じ体積・添加量なら、ロス率 15 % の使用量は 4 % のときの 1.15 ÷ 1.04 ≒ 1.11 倍です。ロス率の例は固化材のロス率のページにまとめました。
使い方
- 改良の方法(表層改良・柱状改良)を選びます。
- 表層改良なら改良する面積と混合深さ、柱状改良なら改良体の径・改良長・本数を入力します。
- 添加量とロス率を入力します。ロスを見込まないときは、ロス率に 0 を入力します。
- 固化材の使用量が大きく表示されます。その下に、改良する土の体積・ロスを含まない量・100 m² あたり(柱状改良は1本あたり)が表示されます。
- 1袋の重さは「詳しい設定」で入力します。入力すると袋数も表示されます。式と出典は「計算の内訳」で見られます。
よくある間違い
- 混合深さを cm のまま入力する: 50 cm は 0.5 m です。このアプリは 13 m を超える混合深さを受け付けず、単位を確かめるよう表示します。
- 柱状改良の長さに打設長を入力する: 固化材が入るのは杭長 L1 で、空打ちの部分には入りません。
- 径を m で入力する: このアプリの径は mm です(φ1000 なら 1000)。100 mm より小さい径は単位を確かめるよう表示します。
- ロスを2回掛ける: 設計書の「固化材100m2あたり使用量」はロスを含む数です。その数を使うときは、さらにロス率を掛けません。
- 添加量と添加率を取り違える: 添加率(%)で示す発注者もあります。このアプリに入力するのは 1 m³ あたりの重さ(kg/m³)なので、設計図書で kg/m³ の値を確かめてから入力します。
添加量とロス率は、設計図書・配合試験・発注者の積算基準の値を使います。改良の設計は設計者・監理者が確認します。
出典
改良する体積と添加量から、固化材のトン数と袋数