表層改良の固化材の量は、面積 × 混合深さの体積に添加量を掛け、ロスの分を加えて求めます。
改良する体積と添加量から、固化材のトン数と袋数
設計書の100m²あたり使用量
国土交通省 近畿地方整備局の設計内訳書(福井河川国道事務所・構造物基礎安定処理工)は、バックホウ混合の安定処理を「添加量」「混合深さ」「固化材100m2あたり使用量」で区分しています。そのうちの7行(単価表の 単-16号・単-20号・単-21号・単-25号・単-33号・単-38号・単-40号)を、このアプリの 100 m² あたり(ロス率 4 %)と並べました。
| 添加量 | 混合深さ | 設計書 | このアプリ |
|---|---|---|---|
| 50 kg/m³ | 0.2 m | 1.04 t | 1.040 t |
| 50 kg/m³ | 0.7 m | 3.64 t | 3.640 t |
| 60 kg/m³ | 0.6 m | 3.744 t | 3.744 t |
| 60 kg/m³ | 1 m | 6.24 t | 6.240 t |
| 80 kg/m³ | 0.1 m | 0.832 t | 0.832 t |
| 80 kg/m³ | 1.3 m | 10.816 t | 10.816 t |
| 90 kg/m³ | 0.9 m | 8.424 t | 8.424 t |
設計書の数は、混合深さ × 100 m² × 添加量 ÷ 1,000 の 1.04 倍です。50 kg/m³・0.2 m なら 0.2 × 100 × 50 ÷ 1,000 = 1.00 t に 1.04 を掛けて 1.04 t で、ロス 4 % 相当の数です。
100m²あたり使用量はロスを含む数
国土交通省の施工パッケージ型積算基準(安定処理工)は、条件区分の「固化材100m2当り使用量」を「実数量(材料ロスを含んだ数量)」としています。土木工事数量算出要領 2.2.1 も「固化材の使用量(t/100m2 当り)はロス等を含むものとする」としています。
このため、設計書の 100 m² あたり使用量に面積を掛ければ、ロスを含んだ使用量になります。設計書の 3.64 t/100 m²(単-20号)で 215 m² を改良するなら、3.64 × 215 ÷ 100 = 7.826 t です。この数にロス率を重ねて掛けません。
適用と混合深さの区分
土木工事数量算出要領 2.2.1 は、安定処理工を次のように区分しています。
- スタビライザ混合: 現位置での路上混合作業で、混合深さ 1 m 以下、かつ 1層までの混合(混合深さ 0.6 m 以下・0.6 m を超え 1 m 以下)
- バックホウ混合: スタビライザで施工できない路床改良(1層の混合深さが路床 1 m 以下)と、構造物基礎の地盤改良(1層の混合深さ 2 m 以下=1 m 以下・1 m を超え 2 m 以下)。固化材は石灰やセメント系にかかわらず適用します。
同じ要領 8.3 の中層混合処理工(スラリー噴射方式の機械撹拌混合・全面改良)は改良深度 2 m を超え 13 m 以下で、改良材の使用量は V=v×(1+K)/1000、ロス率 K は +0.06 です。このアプリは、混合深さが 2 m を超えると、その旨を1行で表示します。
計算の例
300 m² を混合深さ 0.5 m、添加量 60 kg/m³ で改良するときの計算です。
- 改良する土の体積 = 300 m² × 0.5 m = 150.00 m³
- ロスを含まない量 = 150.00 m³ × 60 kg/m³ ÷ 1,000 = 9.000 t
- ロス率 4 % の使用量 = 9.000 t × 1.04 = 9.360 t
- 100 m² あたり = 3.120 t・1 m² あたり = 31.20 kg
ロスを見込まない(ロス率 0)なら、使用量は 9.000 t です。1 m² あたりの kg は、静岡県の土木工事積算資料(路床安定処理工)の特記仕様書の記載例のように、使用量を kg/m² で示すときに使います(記載例は砂質・改良深さ 60 cm・使用量 41 kg/m²)。
深さや添加量が違う範囲があるとき
改良する範囲の中で混合深さや添加量が違うときは、範囲ごとに分けて計算し、使用量を合計します。添加量は改良する土の性質で変わるので、土質ごとに配合試験をした値を使います(固化材の添加量の決め方)。
出典
改良する体積と添加量から、固化材のトン数と袋数