説明

開平演算の計算式(X=10√Y・差圧の % から流量の %)

差圧の % から流量の % を求める、開平演算の式と表です。

開平演算の式

エム・システム技研の開平演算器 MS3513 の仕様書は、開平演算を次の式で書いています。

X = 10 × √Y X: 出力信号 0〜100 % Y: 入力信号 0〜100 % (入力が 1 % 以下では X は 0 %)

差圧式流量計では、入力(Y)が差圧に比例する信号、出力(X)が流量に比例する信号です(開平演算はなぜ必要か)。Y が 100 % なら X も 100 %、Y が 25 % なら X = 10 × √25 = 50 % です。逆に、流量の % から差圧の % を求めるときは、式を変形した Y = X² ÷ 100 を使います。

差圧と流量の表(4-20mA)

差圧の % と、差圧の信号(開平の前)、流量の %、流量の信号(開平の後)です。信号は 4-20mA で計算しました。

差圧(%)差圧の信号流量(%)流量の信号
04.000 mA04.000 mA
14.160 mA04.000 mA
44.640 mA207.200 mA
6.255.000 mA258.000 mA
95.440 mA308.800 mA
166.560 mA4010.400 mA
258.000 mA5012.000 mA
369.760 mA6013.600 mA
4911.840 mA7015.200 mA
56.2513.000 mA7516.000 mA
6414.240 mA8016.800 mA
8116.960 mA9018.400 mA
10020.000 mA10020.000 mA

流量 50 % のとき、差圧は 25 % で、差圧の信号は 8.000 mA です。開平した後の信号は 12.000 mA で、レンジの 50 % を指します。

48121620050100流量(%)差圧の信号(mA)
差圧の信号と流量の %。太い線が開平(X=10√Y)、点線が直線です。

流量から差圧を求める

流量の % を2乗して 100 で割ると、差圧の % です。流量の低い所では、差圧の信号がほとんど変わりません。流量 10 % のとき差圧は 1 % で、差圧の信号は 4.160 mA しかありません。

流量(%)差圧(%)差圧の信号
1014.160 mA
256.255.000 mA
50258.000 mA
7556.2513.000 mA
908116.960 mA
10010020.000 mA

ドロップアウト(入力が 1 % 以下は 0 %)

MS3513 の仕様書は「入力が 1 % 以下では X は 0 %」としています(ドロップアウト機能)。式どおりなら Y = 1 % で X = 10 % ですが、ドロップアウトでは 0 % になります。Y が 1 % をわずかに超えると、X は 10 % を少し超えた所から始まります。

低い所の扱いは機器によって違います。長野計器の差圧計 GC50 のカタログは、開平演算の精度を差圧レンジの 5〜100 %F.S. と 0.5〜5 %F.S. に分けて書き、差圧レンジ 0.5 %F.S. 未満はリニア表示としています。このアプリの「詳しい設定」では、ドロップアウトのあり・なしを切り替えられます。使う機器の仕様書で、低い所の扱いを確かめてください。

このアプリで計算する

特性を「開平(差圧から流量)」にして、レンジに流量のレンジ(0〜最大流量)を入力します。換算の向きが「信号 → 工業量」なら、差圧の信号から流量と、開平の後の信号を求めます。「工業量 → 信号」なら、流量から差圧の信号と、開平の後の信号を求めます。

開平した後の信号(流量に比例する信号)を換算するときは、特性を「直線」にします。開平は1回だけです。

出典

4-20mA を換算する