積算基準の部分の分け方と「さきの部分」の決まりで、重ねずに拾います。
部分の分け方と拾う順
積算基準は、躯体を基礎・柱・梁・床板・壁・階段・その他に分けます(第4編 第1章 第2節)。各部分は、この順に「さきの部分」へ「あとの部分」が接続するものとして計測・計算します(第4編 第2章 第2節の初めの 2))。順に拾うと、同じ面を二重に算入せずに済みます。
- 基礎(独立基礎・布基礎・基礎梁・底盤)
- 柱(基礎柱・各階柱・最上階柱)
- 梁(大梁・小梁)
- 床板(スラブ)
- 壁(袖壁・下り壁・腰壁を含む)
- 階段
- その他(庇・パラペット・ドライエリアなど)
たとえば梁と床板では梁が「さきの部分」なので、接続部の型枠は梁の側で引きます。床板の底面は梁に囲まれた内法で測り、梁の上に重なる所は算入しません。
部分ごとの寸法の取り方
| 部分 | 積算基準の範囲 | このアプリに入力する寸法 |
|---|---|---|
| 柱 | 各階柱=各階床板上面間。最下階の柱は基礎梁上面から直上階床板上面まで、最上階柱は最上階床板上面から屋上床板上面まで | 高さ |
| 大梁 | 柱に接する横架材の内法部分(片持梁も準ずる) | 内法長さ(柱と柱の間) |
| 小梁 | 大梁に接する横架材の内法部分 | 内法長さ(大梁と大梁の間) |
| 床板 | 柱、梁等に接する水平材の内法部分 | 内法の縦・横(梁と梁の間) |
| 壁 | 柱、梁、床板等に接する垂直材の内法部分(開口部を除く) | 内法長さ・内法高さ |
| 基礎梁 | 基礎間、基礎梁間又は柱間をつなぐ横架材の内法部分 | 内法長さ |
袖壁・下り壁・腰壁は壁に準じます。庇・パラペット・ドライエリアなどの型枠は、基礎から階段までの決まりに準じて測ります(第4編 第2章 第2節 2(7))。形の近い部材の行(パラペットなら壁)で入力してください。
壁式構造の壁の高さは、基礎上面から最下階の直上の床板上面まで、各階の床板上面の間、最上階の床板上面から屋上の床板上面までで測ります(第4編 第2章 第2節の初めの 3))。壁式構造の壁と床板の接続部は面積によらず引く決まりなので、床板の付く側の接続部(床板の厚さ × 壁の長さ)を、接続部の行で「同一幅の柱と梁など」を選んで引きます。外壁のように片側だけに床板が付く壁は、付かない側を引きません。
数量の種類と端数
積算基準の数量は、原則として設計数量です。設計数量は設計図書の個数と設計寸法から求めた数量で、材料のロスは単価の中で考えます(第1編 総則 2(2))。定尺寸法による切り無駄や、施工上やむを得ない損耗を含めた数量は所要数量と呼び、所要数量であることを明示します。このアプリの面積は設計数量です。
計測の単位は m、面積は m² で、長さと面積は四捨五入して小数点以下第2位にします。計測・計算の途中も第2位にしてよい決まりです(同(4)〜(6))。工事費内訳書に載せる数量は、さらに第2位を四捨五入して第1位にし、100 以上は整数にします(同(7))。たとえば型枠の面積が 123.42 m² なら、内訳書の数量は 123 m² です。
このアプリで扱わない物
- 斜面の勾配が 3/10 を超える所の上面型枠(第4編 第2章 第2節 1 通則(2)4))
- 階段の踏面・蹴上げ・底面、階の中間にある壁付きの梁の上面(同 5)・2(6))
- 大面木・化粧目地・打継ぎ目地・誘発目地(同 6)。打放し型枠の通常の面取りは計測の対象にしない)
- 底盤の傾斜部分(2(1)4))
- 壁式構造の壁梁の底面(2(5)2))
これらは形ごとに別に拾い、このアプリの面積に加えてください。型枠に掛かるコンクリートの側圧や、支保工の強さも扱いません(数量だけを計算します)。
出典
- 公共建築数量積算基準(令和5年改定)(国土交通省大臣官房官庁営繕部): 第1編 総則 2(2)(4)〜(7)(p.1)、第4編 第1章 第2節 躯体の区分(p.10〜11)、第4編 第2章 第2節 1)〜3)・1 通則(2)4)〜6)・2(6)(7)(p.11〜14)
基準・規格の表や条文は丸ごと載せていません。式と、要る決まりだけを引いています。