表題欄の等級 f・m・c・v と、表1〜表3 の引き方です。
公差の指示が無い寸法(普通公差・JIS B 0405)
公差の指示が無い寸法とは、図面に許容差が書いていない寸法のことです。自由という意味ではなく、表題欄で指定した等級(例 JIS B 0405-m)の許容差が当たります。JIS B 0405 はこれを普通公差と呼び、現場では「自由公差」「一般公差」とも呼ばれます。この道具では「公差の指示が無い寸法」と呼びます。表題欄には「JIS B 0405-m」(ISO 2768-m)のように書かれます。
- 等級: f 精級・m 中級・c 粗級・v 極粗級。図面が決めるので、この道具は既定の等級を置きません
- 表1 長さ寸法。その寸法の大きさで引きます。
- 表2 面取り部分の長さ寸法。面取りの高さ・角の丸みの半径で引きます。
- 表3 角度寸法。角をつくる短い方の辺の長さで引きます。
はめあいだけを細かく引いても、組み上がるかどうかは書いていない寸法のほうが決めていることがあります。φ30 の H7 の公差域の幅は 21μm ですが、m 中級の ±0.2 mm の全幅はその約19倍です。
| 基準寸法 | H7 の公差域の幅 | m 中級 | H7 の何倍か | c 粗級 | H7 の何倍か |
|---|---|---|---|---|---|
| φ10 | 15μm | ±0.2 mm | 約27倍 | ±0.5 mm | 約67倍 |
| φ30 | 21μm | ±0.2 mm | 約19倍 | ±0.5 mm | 約48倍 |
| φ400 | 57μm | ±0.5 mm | 約18倍 | ±1.2 mm | 約42倍 |
倍率は、公差の指示が無い寸法の全幅(± の2倍)を、公差域1つの幅(IT 基本公差)で割ったものです。0.5 mm 未満の寸法は JIS B 0405 が許容差を決めていません(規格は「その寸法のそばに許容差を書く」としています)。
この図面に、公差の指示が無い寸法はありますか
書いていない寸法にも許容差があります(JIS B 0405)。「調べる」で見ている公差域より桁が大きいことが多いので、「指示が無い寸法」のタブで確かめてください。
よくある質問
公差が書いていない寸法は、どこで引きますか
「指示が無い寸法」のタブです。JIS B 0405(ISO 2768-1)の表から引きます。等級(f・m・c・v)は図面の表題欄が決めるものなので、この道具は既定を持ちません。表題欄に ISO 2768-m とあれば m 級です。
幾何公差は入っていますか
この道具は寸法の公差だけです。表題欄に ISO 2768-mK と2つ書いてあるうちの、後ろ(K=幾何公差・JIS B 0419)は入っていません。
出典
- JIS B 0405:1991(ISO 2768-1:1989 の対応規格)… 普通公差(公差の指示が無い長さ寸法・角度寸法)