説明

ファンの相似則のよくある質問(ダンパー・消費電力・単位)

相似則が使えないとき・消費電力との違い・単位についての質問です。

ダンパーで風量を絞るときにも使えますか

使えません。ダンパーで絞っても、ファンの回転数は変わりません。環境省「温室効果ガス排出削減等指針」対策の個票「排気量可変排気ファンの導入」は「ファンの風量を下げる方法としてダンパーを用いる方法もあるが、省エネ効果はインバーターを用いてモータの回転数を下げる方法の方が大きくなる。」としています。個票の試算では、風量 80% のときの軸動力比は、ダンパー制御で 95%、回転数制御で 51% です。

消費電力も回転数の3乗で下がりますか

3乗で下がるのは、理論上の軸動力です。消費電力には、モーターとインバーターの効率が入ります。個票の 22 kW の排風機の試算は、軸動力比が 95% から 51% に下がっても、電力消費量は 142.6 千kWh/年から 85.0 千kWh/年(約 40% の削減)としています。軸動力比の減り方(約 46%)より小さいのは、回転数制御の電力消費量を、さらにインバーター効率(90%)で割っているからです。

風量を m³/h で、回転数を Hz で計算してよいですか

変更前と変更後が同じ単位なら、計算できます。相似則は比の式なので、単位は比の中で消えます。周波数(Hz)で計算できるのは、環境省「温室効果ガス排出削減等指針」対策の個票「インバーター制御装置・機械式無段変速装置等の回転数制御装置の導入」が「モータの回転数は、電気の周波数に比例して変化する。」としているからです。

回転数を上げてもよいですか

上げると、軸動力は3乗で増えます。回転数を 10% 上げると、軸動力は 133.1%(変更前より 33.1% 多い)です。変更後の軸動力がモーターの定格出力を超えないか、ファンを使える回転数の範囲かを、メーカーの資料で確かめてください。設計者・監理者の確認も受けてください。

インバーターでどこまで下げられますか

個票の備考は「インバーター制御では制御できる回転数の下限値に留意する必要がある。」としています。下限はモーターとインバーターで違うので、メーカーの資料で確かめてください。

回転数を下げると、静圧が足りなくなりませんか

静圧は回転数の比の2乗で下がります。環境省「温室効果ガス排出削減等指針」対策の個票「インバーター制御装置・機械式無段変速装置等の回転数制御装置の導入」は、ポンプについて「インバーター制御の導入により流量を低下させる場合、モータ回転数の2乗に比例して吐出圧力(揚程)が低下するため、送水端及び末端で適正な圧力となるよう制御することが重要である。」としています。ファンも、回転数を下げたあとで、ダクトの末端で要る風量が得られているかを確かめてください。

羽根車の径を変えたときにも使えますか

この計算は使えません。個票の式は、同じファンの回転数を変えたときの式(回転数の比だけ)です。

出典

ファンの回転数と風量を計算する