小スプロケットの歯数と速比の目安、スプロケットの外径の求め方です。
歯数と軸間距離から、ローラチェーンのリンク数と長さ
歯数の目安
一般の場合、小スプロケットの歯数は 17 歯以上、高速では 21 歯以上、低速の場合は 12 歯以上が適当です。大スプロケットの歯数が 120 歯を越えるものは好ましくありません。速比は通常 1:7 以下とし、できれば 1:5 程度で使います(ミスミの技術データ)。椿本チエインの「一般選定法」も、小スプロケットの歯数は 15 歯以上が適当で、大スプロケットの歯数が 120 歯を超えるときは小スプロケットの歯数を減らし、その場合も 13 歯以上を推奨するとしています。
大スプロケットの歯数は、小スプロケットの歯数に速比を掛けて決めます(大スプロケットの歯数 = 小スプロケットの歯数 × 速比)。椿本チエインの選定例は速比 1/3 で、19 歯 × 3 = 57 歯です。計算の画面の「計算の内訳」には、入力した歯数と速比を目安と比べた結果を表示します。
スプロケットの外径とピッチ円直径
片山チエンのスプロケット設計資料は、JIS B 1802 のスプロケットの基準寸法を次の式で表しています。
P はチェーンのピッチ、N は歯数です。同じ資料の例は「40チェーン(P=12.70)歯数(N)=20の場合、ピッチ円直径(Dp)は、6.3925×12.70(ピッチ)≒81.184750≒81.18mm」です。40 のチェーンで歯数ごとに計算すると、次のようになります。
| 歯数 | cot(180°/N) | ピッチ円直径(mm) | 外径(mm) |
|---|---|---|---|
| 12 歯 | 3.732 | 49.1 | 55.0 |
| 15 歯 | 4.705 | 61.1 | 67.4 |
| 17 歯 | 5.350 | 69.1 | 75.6 |
| 19 歯 | 5.993 | 77.2 | 83.7 |
| 21 歯 | 6.635 | 85.2 | 91.9 |
| 25 歯 | 7.916 | 101.3 | 108.2 |
| 30 歯 | 9.514 | 121.5 | 128.5 |
| 40 歯 | 12.706 | 161.9 | 169.0 |
| 57 歯 | 18.125 | 230.5 | 237.8 |
軸間距離の最短
軸間距離の最短は、2つのスプロケットが互いに接触しない距離です。大同工業の資料は「両スプロケット半径の和以上」としています。このアプリは、外径の和の半分を軸間距離の最短として確かめます。
椿本チエインの選定例(80・57 歯と 19 歯)の外径は Φ167 と Φ476 で、「(167 + 476)/2 < 350」と確かめています。式で計算すると 167.5 mm と 475.6 mm、和の半分は 321.5 mm です。
小スプロケットとチェーンの巻付角度は 120° 以上にします(このアプリは巻付角度を計算しません。図面で確かめてください)。
出典
歯数と軸間距離から、ローラチェーンのリンク数と長さ