ケーブルの許容電流は、第146条の式ではなくメーカーの表で見ます。
このアプリの式(電技解釈 第146条第2項)は、600V ビニル絶縁電線・600V ポリエチレン絶縁電線・600V ふっ素樹脂絶縁電線・600V ゴム絶縁電線の許容電流です。VVF・CV・CVT などのケーブルの許容電流は、この式では計算しません。
ケーブルの許容電流の出典
低圧のゴム・プラスチックのケーブルの許容電流は、日本電線工業会規格 JCS 0168-2「33 kV以下電力ケーブルの許容電流計算-第2部:低圧ゴム・プラスチックケーブルの許容電流」にまとめられています。JCS 0168-1 の計算式で、一般的と考えられる条件の値を計算した規格です(有料)。
対象のケーブルは、600 V ビニル絶縁ビニルシースケーブル(VV)、600 V 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)と、その単心2個より・単心3個より(住電HSTケーブルのカタログの CVD・CVT の形)、600 V ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(EV)、600 V ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル(EE/F)、600 V EP ゴム絶縁ビニルシースケーブル(PV)、キャブタイヤケーブル(VCT など)です。600 V 架橋ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル(CE/F)は CV の値を、600 V 耐火ケーブルは EV の値を採用してよい、とされています(JCS 0168-2 の注記)。
布設のしかたで値が替わる
JCS 0168-2 の値は、気中及び暗渠布設・気中及び暗渠における電線管内布設・直埋布設・管路布設に分かれています。気中や暗渠にケーブルを何条も並べるときの低減率も、この規格の付録にあります。
メーカーの表の見方
メーカーのカタログの許容電流表にも、この規格による値が載っています。例えば住電HSTケーブルの CVT(単心3個より形)のカタログは、許容電流を「基底温度 40 ℃」の値とし、「JCS 0168 による」「気中暗渠布設による。1条布設とする。」と書いています。ケーブルの表を見るときは、基底温度(周囲温度の前提)と布設のしかた、何条並べた値かを先に確かめます。
絶縁電線の表との違い
- 電技解釈の 146-1表・146-2表は、周囲温度 30 ℃ でビニルを使うときの値で、ほかの温度と絶縁体は 146-3表の式で直します。
- ケーブルの表は、ケーブルの種類(絶縁体とシース)と、心数・より合わせ方・布設のしかたごとの値です。
- 絶縁電線を管に収めるときの電流減少係数(146-4表)は、ケーブルの多条布設の低減率とは別の物です。
ケーブルの太さを決めるときは、使うケーブルのメーカーの許容電流表と、工事の仕様書で確かめてください。