説明

根切りの計算式|根切り量=根切り面積×根切り深さ

根切り量は、余幅を加えた根切り面積に根切り深さを掛けた体積です。

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基礎の寸法と深さから、余幅と根切り量(m³)を積算基準で

根切りの数量の決まり

公共建築数量積算基準は、根切りを「基礎、地下構築物等を施工するための土の掘削」と定め、その数量を「計算上根切り側面を垂直とみなし、その根切り面積と根切り深さとによる体積」としています(第3編 第1章 第2節 2(2))。根切り面積は、基礎又は地下構築物等の底面の設計寸法による各辺の左右に余幅を加えた面積です。

根切りの数量は、設計数量ではなく計画数量(設計図書に基づいた施工計画により求めた数量)が原則です(第3編 第1章 第2節 1 通則 1)・第1編 総則 2(2))。余幅や法幅は施工のための幅なので、基礎の寸法だけからは決まりません。土工の計画があるときはその計画で計測・計算し(1 通則 5))、無いときの標準として、積算基準は作業上のゆとり幅と普通土の係数を定めています。

計算式

根切り深さ H = 根切り基準線から底面までの深さ + 捨コン・砂利地業の厚さ 法幅 = 係数 × H 余幅 w = 作業上のゆとり幅 + 法幅 ÷ 2 (山留めありは 1.0 m) 根切り面積(つぼ掘り・総掘り)=(縦 + 2w)×(横 + 2w) 根切り面積(布掘り)=(幅 + 2w)× 根切りの長さ 根切り量 = 根切り面積 × H × 箇所数

縦・横・幅は基礎の底面の設計寸法です。余幅は各辺の左右に加えるので、縦にも横にも2倍して加えます。布掘りの根切りの長さは、交わる根切りの側面から測った長さなので、長さの方向には余幅を加えません。

法幅を係数と根切り深さの積とすることは、公共建築設備数量積算基準に「法付け工法の法幅は、根切り深さに係数を乗じたものとする」と明記されています(第2編 第2節 3(5)6)②)。建築の積算基準の「土質と根切り深さとに応ずる係数を乗じた法幅」も、この意味で計算します。

法幅を半分にして加える理由

実際の根切りは、底で作業上のゆとり幅をとり、上へ向かって法幅の分だけ広がります。布掘りの断面で見ると、法の付いた台形の面積は「(下の幅 + 上の幅)÷ 2 × 深さ」です。下の幅は「底面の幅 + ゆとり幅 × 2」、上の幅はそれに「法幅 × 2」を加えた幅なので、平均の幅は「底面の幅 +(ゆとり幅 + 法幅 ÷ 2)× 2」になります。

つまり、余幅(ゆとり幅 + 法幅の1/2)で側面を垂直とみなした長方形の断面は、法の付いた台形の断面と同じ面積です。布掘りでは、この計算は法の付いた形の体積と一致します。つぼ掘り・総掘りの隅では、四方に法が付いた実際の形と少し違いますが、積算基準は側面を垂直とみなして計算すると定めています。

例

布掘り(布基礎・基礎梁の溝): 底面の幅 1.20 m・根切りの長さ 25.00 m・根切り基準線から底面まで 1.50 m・捨コンクリートと砂利地業 0.10 m の場合です。

根切り深さ = 1.50 + 0.10 = 1.60 m 法幅 = 0.3 × 1.60 = 0.48 m 余幅 = 0.5 + 0.48 ÷ 2 = 0.74 m 根切りの幅 = 1.20 + 0.74 × 2 = 2.68 m 根切り面積 = 2.68 × 25.00 = 67.00 m² 根切り量 = 67.00 × 1.60 = 107.20 m³

総掘り(建物の下を全体に掘る): 底面 20.00 m × 12.00 m・底面まで 4.50 m・捨コンクリートと砂利地業 0.15 m の場合です。

根切り深さ = 4.50 + 0.15 = 4.65 m 法幅 = 0.3 × 4.65 = 1.395 m 余幅 = 0.5 + 1.395 ÷ 2 = 1.1975 → 1.20 m 根切りの縦 = 20.00 + 1.20 × 2 = 22.40 m 根切りの横 = 12.00 + 1.20 × 2 = 14.40 m 根切り面積 = 22.40 × 14.40 = 322.56 m² 根切り量 = 322.56 × 4.65 = 1,499.904 → 1,499.90 m³

端数の決まり

端数処理は四捨五入で、長さ・面積・体積は小数点以下第2位にします。計測・計算の過程も第2位にしてよく、電子データの数値は計算の過程でそのまま使ってよい決まりです(第1編 総則 2(6))。

このアプリの初めの設定は、根切り深さ・余幅・根切りの縦と横・根切り面積を第2位に四捨五入し、その数で次を計算します。法幅は丸めずに余幅で一度だけ丸めるので、二重の丸めはありません。使い方のページのつぼ掘りの例では、余幅 0.7565 m を 0.76 m にして計算し、根切り量は 105.13 m³ です。計算過程を丸めない設定では、余幅 0.7565 m のまま計算して 104.73 m³ になり、0.40 m³ 違います。手で拾った数と比べるときは、どこで丸めたかを確かめてください。

工事費内訳書に載せる数量は、さらに小数点以下第2位を四捨五入して第1位にし、100 以上は整数にします(第1編 総則 2(7))。たとえば根切り量の合計が 105.13 m³ なら、内訳書の数量は 105 m³ です。

出典

基準の条文は丸ごと載せていません。式と、要る決まりだけを引いています。

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