説明

流出係数の計算方法(面積による加重平均)

土地の区分が混ざる流域の流出係数は、面積による加重平均で求めます。

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流出係数・降雨強度・面積から合理式でピーク流量

流域の中に土地の区分(屋根・道路・森林など)が混ざるときは、区分ごとの流出係数を面積で重み付けして平均し、1つの流出係数にします。

f = Σ(fi × Ai) ÷ ΣAi

基準の書き方

計算例 八千代市の指針(排水面積 0.22 ha・5区分)

区分面積(ha)ff × A(ha)
屋根0.100.900.0900
道路0.050.850.0425
水面0.011.000.0100
間地0.040.200.0080
公園0.020.150.0030
合計0.220.1535

f = 0.1535 ÷ 0.22 ≒ 0.6977 で、指針は 0.69772 ≒ 0.70 としています。降雨強度 50 mm/h で雨水流出量を求めると、丸めない f では Q = 0.0213 m³/s、小数2位の 0.70 では Q = 0.0214 m³/s です。

計算例 高知県の手引(造成区域と現況区域)

行為面積 1.0 ha のうち造成区域 0.80 ha(C = 0.70)、現況区域 0.20 ha(C = 0.40)なら、C = (0.70 × 0.80 + 0.40 × 0.20) ÷ 1.00 = 0.64 です。手引は、造成前の状態を C = 0.40、造成中および造成後の状態を C = 0.70 を標準としています。行為面積 0.1 ha で現況区域が 0.00 ha の例は、C = (0.70 × 0.1 + 0.4 × 0.0) ÷ 0.10 = 0.70 で、面積 0 の区分は値に影響しません。

面積の割合(%)で求める(岩手県の細則の書き方)

岩手県の細則は、占有面積の割合を求めて表-1 の値を掛けて集計し、100 で割ります。割合で掛けても、面積そのもので掛けて面積の合計で割っても、同じ値です。たとえば森林(浸透能普通母材・斜面 0.45)が 60 %、草地(同 0.65)が 40 % なら、(0.45 × 60 + 0.65 × 40) ÷ 100 = 0.53 です。

法面のある道路(告示第521号)

平成16年国土交通省告示第521号は、法面を有する道路・鉄道線路・飛行場の流出係数を、法面(コンクリート等の不浸透性の材料により覆われた法面は 1.00、人工的に造成され植生に覆われた法面は 0.40)と法面以外の土地(0.90)の面積により加重平均して算出される値としています。道路 1,000 m² のうち植生に覆われた法面が 200 m² なら、(0.40 × 200 + 0.90 × 800) ÷ 1,000 = 0.80 です。

小数の丸め

高知県の手引は、流出係数を「少数2位(3位四捨五入)」としています。八千代市の指針の計算例も、0.69772 を 0.70 にしてから使っています。このアプリの加重平均の画面は、丸めずに Q を計算します。「詳しい設定」の「加重平均の f を小数2位に丸める」をオンにすると、小数第3位を四捨五入した f で Q を計算します。

開発前と開発後の流出係数

特定都市河川浸水被害対策法施行規則 第20条第1項は、対策工事の計画を、雨水浸透阻害行為が行われた後の流出雨水量の最大値が、行われる前の流出雨水量の最大値を上回らないよう定めるとしています。行われる前の最大値は、行為区域の土地利用形態ごとの面積から求めた平均流出係数で合理式により求め(同条第2項第1号・第3項)、行われた後の最大値は、雨水貯留浸透施設に流入した雨水から浸透する量を除き、施設から流出する雨水の量を逐次計算する方法その他合理的な方法により求めます(同項第2号)。

高知県の手引の計算例も、造成前の状態(C = 0.40)と、造成中および造成後の状態(C = 0.70)を分けています。八千代市の指針は、加重平均の流出係数 0.70 が排水区に設定された流出係数 0.50 を超える分(0.20)で雨水量を求め、調整量を算定しています。

出典

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