90°ノーマルで、管端からの曲げ位置と切断寸法を出す式と例です。
90°ノーマルは、管を1か所で直角に曲げる曲げ方です。立ち上がり(床から管の背までなど)と走り(曲げたあとの長さ)を入れると、管端から何 mm の所で曲げ始めるかと、管を何 mm で切ればよいか(切断寸法)が出ます。曲げた部分は角ではなく弧になるので、管は「立ち上がり + 走り」より短くて足ります。その差が差し引きです。
芯半径 R = 外径 × 6.5 (標準・未校正)
曲げ始め = 立ち上がり − R − 外径 ÷ 2 (背で測るとき)
弧の長さ = R × π ÷ 2
切断寸法 = 曲げ始め + 弧の長さ +(走り − R − 外径 ÷ 2)
差し引き = 立ち上がり + 走り − 切断寸法 = 2R + 外径 − R × π ÷ 2
例: E19(外径 19.1 mm・芯半径 124.2 mm)で、立ち上がり 300 mm・走り 500 mm を背で測ると、曲げ始めは管端から 166.3 mm、切断寸法は 727.6 mm、差し引きは 72.4 mm です。発注する材料は切り上げて 728.0 mm(足りなくなる側に丸めない)。
背で測るとき、立ち上がりと走りは、それぞれ「芯半径 + 外径 ÷ 2」(取り代)より短いと作れません。E19 なら 133.7 mm です。これより短い寸法を入れると、数字を出さずに「この寸法では作れません」と出します。
背・芯・内(どこで測るか)
立ち上がりを管のどこで測るかで、同じ数字でも意味が変わります。90°は、床から管の背まで測るのが現場の既定です。上の例を芯で測ると切断寸法は 746.7 mm、内で測ると 765.8 mm になります。マークは直管に付けるので、背・芯・内のどれで測っても同じ所に付けます。
マークの流儀
マークを曲がりのどこに付けるかにも流儀があります。上の例で、管端からの位置は次のとおりです。
- 曲げ始め(166.3 mm)… ここにスケールを当てて曲げ始める位置(既定)
- 弧の中心(263.8 mm)… 曲がりの真ん中。ベンダーの中心を合わせる流儀
- 折れ点(290.5 mm)… 芯線どうしが交わる点。現場の目安の式はこの流儀
答えの下の「差し引き」は、立ち上がり + 走り − 切断寸法 です。「材料」は、切断寸法を 1 mm 単位で切り上げた長さです。
出典
- JIS C 8305 鋼製電線管(管の寸法)