切換弁からシリンダまでの配管の中の空気も、1往復ごとに消費されます。
内径・ストローク・使用圧力から空気消費量 L/min
配管の式(10)(11)
a は配管の内断面積(mm²)、l は切換弁からエアシリンダまでの配管長さ(mm)です。このアプリでは長さを m で入力し、1,000 倍して式に代入します。SMC の技術資料のグラフも、配管長を m で読みます。
シリンダの式が (P+0.1)/0.1 なのに対して、配管の式は P/0.1 です。シリンダの中は、ピストンが動いた分の体積を使用圧力の空気で満たします。配管は体積が変わらず、切換弁が排気したあとも大気圧の空気が残っているので、1往復ごとに使うのは大気圧から使用圧力まで上げる分だけです。
複動形では、押出し側と引込み側に1本ずつ配管があります。このアプリは2本とも同じ内径・同じ長さとして計算します。単動形は空気を送る側の1本分です。
チューブ・鋼管の内断面積
配管の一覧の内径は、SMC の技術資料の表「チューブ、鋼管の内部断面積」の値です。そこからチューブの数行を、使用圧力 0.5 MPa で配管1 m 当たり(1本・1往復)の空気消費量と並べると次のとおりです。
| 外径(mm) | 内径(mm) | a(mm²) | 1 m 当たり(L) |
|---|---|---|---|
| 4 | 2.5 | 4.9 | 0.02454 |
| 6 | 4 | 12.6 | 0.06283 |
| 8 | 6 | 28.3 | 0.1414 |
| 10 | 7.5 | 44.2 | 0.2209 |
| 12 | 9 | 63.6 | 0.3181 |
| 16 | 12 | 113.1 | 0.5655 |
鋼管は、呼び 1/8B〜1B(内径 6.5〜27.6 mm)が一覧にあります。例えば 1/2B(内径 16.1 mm)は a = 203.6 mm²、1 m 当たり 1.018 L です。
内断面積は SMC の表と同じく π/4 × 内径² で求めています(表は 100 mm² 未満を小数1桁、100 mm² 以上を整数に丸めています)。チューブは外径で呼ぶことが多いですが、計算に使うのは内径です。外径 6 mm のチューブ(内径 4 mm)を内径 6 mm として計算すると、内断面積は (6/4)² = 2.25 倍になります。
計算の例
SMC の例題の配管(内径 6 mm・2 m・0.5 MPa)は、a = 28.27 mm² です。
複動形は引込み側にも同じ配管があるので2本分です。資料のグラフの読みは約 0.56 L(ANR)で、同じ量です。
小さいシリンダほど配管の分が大きい
チューブ内径 10 mm(ロッド径 4 mm)・ストローク 50 mm・0.5 MPa のシリンダに、外径 6 mm(内径 4 mm)のチューブを 3 m ずつつなぐと、1往復のシリンダの分は 0.04335 L、配管の分は 0.377 L で、配管の分がシリンダの分の約 8.7 倍です。小さいシリンダでは、配管を数えないと空気消費量を大きく見誤ります。
配管の分は内断面積と長さに比例します。切換弁をシリンダの近くに置いて配管を短くすれば、その分の空気消費量は長さに比例して減ります。
出典
- SMC「エアシリンダの機種選定」技術資料(資料2 空気消費量および所要空気量・資料3 理論出力表): 資料2 の式(10)(11)・チューブ、鋼管の内部断面積の表・機種選定手順の例題とグラフ21 の注
内径・ストローク・使用圧力から空気消費量 L/min