説明

鉄筋の重ね継手の長さ(L1・L1h・耐力壁)

表 5.3.2 の重ね継手の長さと、鉄筋ごとの使い方です。

鉄筋の継手は、重ね継手・ガス圧接継手・機械式継手又は溶接継手とし、適用は特記によります。原則として、D35 以上の異形鉄筋については、重ね継手を用いません(5.3.4(1))。継手の位置も特記によります(5.3.4(2))。

どの鉄筋に、どの長さを使うか

公共建築工事標準仕様書 5.3.4(3) の決まりです。

表 5.3.2 鉄筋の重ね継手の長さ

L1 はフックなし、L1h はフックありの重ね継手の長さです。L1h には、図 5.3.1 のとおりフックの部分を含みません。軽量コンクリートの場合は、表の値に 5d を加えます(表 5.3.2 の注3)。SD390 の行は Fc 21 からです。

SD295

Fc(N/mm²)L1
フックなし
L1h
フックあり
1845d35d
2140d30d
24、2735d25d
30、33、3635d25d

SD345

Fc(N/mm²)L1
フックなし
L1h
フックあり
1850d35d
2145d30d
24、2740d30d
30、33、3635d25d

SD390

Fc(N/mm²)L1
フックなし
L1h
フックあり
2150d35d
24、2745d35d
30、33、3640d30d

耐力壁の鉄筋(特記が無いとき)

40d(軽量コンクリートの場合は 50d)と表 5.3.2 の値の大きい方です。普通コンクリートの値は次のとおりです。計算の画面は、フックありも 40d と表の L1h の大きい方で出します(L1h は表で 25d〜35d なので、どの行も 40d です)。

種類Fc(N/mm²)フックなしフックあり
SD2951845d40d
SD2952140d40d
SD29524、2740d40d
SD29530、33、3640d40d
SD3451850d40d
SD3452145d40d
SD34524、2740d40d
SD34530、33、3640d40d
SD3902150d40d
SD39024、2745d40d
SD39030、33、3640d40d

例: SD345・Fc 24・D19 の耐力壁は、40d と表の 40d が同じで 40d = 760 mm です。SD345・Fc 18・D16 は、表の 50d が 40d より大きく 50d = 800 mm です。

建築基準法施行令 第73条

建築基準法施行令 第73条第2項は「主筋又は耐力壁の鉄筋(以下この項において「主筋等」という。)の継手の重ね長さは、継手を構造部材における引張力の最も小さい部分に設ける場合にあつては、主筋等の径(径の異なる主筋等をつなぐ場合にあつては、細い主筋等の径。以下この項において同じ。)の二十五倍以上とし、継手を引張力の最も小さい部分以外の部分に設ける場合にあつては、主筋等の径の四十倍以上としなければならない。ただし、国土交通大臣が定めた構造方法を用いる継手にあつては、この限りでない。」としています。

同条第4項により、軽量骨材を使用する鉄筋コンクリート造では「二十五倍」が「三十倍」、「四十倍」が「五十倍」になります。柱・梁の主筋の重ね継手の長さは、設計図書の特記で確かめてください。

フックを付ける重ね継手

標準仕様書 5.3.2(2) は、次の部分に使う異形鉄筋の末端部にフックを付けるとしています。重ね継手では、柱の四隅にある主筋の重ね継手と、梁の出隅及び下端の両隅にある梁主筋の重ね継手(基礎梁を除く)です。

例

SD345・Fc 24・D19 のスラブ筋は、L1 = 40d = 760 mm、フックありは L1h = 30d = 570 mm です。

D16 と D13 を継ぐときは、細い D13 の d = 13 mm で出します。SD295・Fc 21 のスラブ筋なら L1 = 40d = 520 mm です。

隣り合う継手の位置と溶接金網

隣り合う継手の位置は表 5.3.3 によります。ただし、スラブ筋で D16 以下の場合と壁筋の場合は除きます(5.3.4(4))。溶接金網の継手及び定着は図 5.3.4 により、L1 は表 5.3.2 に、L2 及び L3 は表 5.3.4 によります(5.3.4(6)(ア))。

出典

重ね継手の長さを出す