説明

風圧力の計算例(基準風速 34 m/s・地表面粗度区分Ⅲ・太陽光発電の架台)

NEDO の太陽光発電の架台の設計例と建築物の例で、速度圧と風圧力の計算を順に追います。

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基準風速・地表面粗度区分・高さから速度圧と風圧力

例1 太陽光発電の架台(NEDO の構造設計例)

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「地上設置型太陽光発電システムの構造設計例」の設計例①は、基準風速 34 m/s・地表面粗度区分Ⅲ・用途係数 1.0 で、アレイ面の最高の高さ 2.478 m・最低の高さ 1.1 m、平均地上高さ H 1.789 m の架台の風圧荷重を計算しています。このページの表の Er・Gf・E は小数第3位までの表示で、計算は丸める前の値で続けます(表示の値で計算し直すと、最後の桁が 1 違うことがあります)。

項目式値
Er1.7 ×(5 ÷ 450)^0.200.691
Gf表の値(H が 10 m 以下)2.5
E0.691² × 2.51.194
速度圧 q0.6 × 1.194 × 34²828 N/m²

設計例も Er 0.691・Gf 2.5・E 1.194・速度圧 828 N/m² です。設計例の式は JIS C 8955:2017 の「qp = 0.6 Vo² E I」で、用途係数 I が 1.0 なので建築基準法施行令 第87条の q と同じ値になります。

例1 の風圧力(架台の風力係数)

設計例は、アレイ面の風力係数 Ca を「正圧 Ca = 0.35 + 0.055θ − 0.0005θ²」「負圧 Ca = 0.85 + 0.048θ − 0.0005θ²」(θ はアレイ面の傾斜角)で求め、速度圧 828 に乗じています。X方向は傾斜角 20°、Y方向は 0° の値で、負圧の Ca は負の値です。

向きCa風圧力 w設計例の値
X方向・正圧1.251,035 N/m²1,100 N/m²
X方向・負圧−1.61−1,333 N/m²−1,400 N/m²
Y方向・正圧0.35290 N/m²300 N/m²
Y方向・負圧−0.85−704 N/m²−800 N/m²

このアプリで基準風速 34 m/s・区分Ⅲ・H 1.789 m を入力し、風力係数に −1.61 を入力すると、風圧力は 828 ×(−1.61)= −1,333 N/m² です。設計例は、この値をさらに 100 N/m² 単位に切り上げた値(−1,400 N/m² など)を設計に使っています。

例2 建築物(町田市・H 10 m)

町田市(区分Ⅲ・基準風速 34 m/s)で H 10 m の建築物です。H が Zb の 5 m を超えるので、Er は H の式で求めます。

項目式値
Er1.7 ×(10 ÷ 450)^0.200.794
Gf表の値(H が 10 m 以下)2.5
E0.794² × 2.51.576
速度圧 q0.6 × 1.576 × 34²1,093 N/m²

例3 H 20 m(Gf を補間する)

H が 10 m を超え 40 m 未満なので、Gf は区分Ⅲの 2.5 と 2.1 を直線的に補間します。

項目式値
Er1.7 ×(20 ÷ 450)^0.200.912
Gf2.5 +(2.1 − 2.5)×(20 − 10)÷ 302.367
E0.912² × 2.3671.969
速度圧 q0.6 × 1.969 × 34²1,365 N/m²

Gf は 2.367 です(熊本県の案内の式 −H/75 + 79/30 でも同じ値)。速度圧は 1,365 N/m² です。

例4 海岸の近く(区分Ⅱ)

基準風速 38 m/s の地方で、海岸線から 150 m の位置に建つ、高さ 16 m・軒の高さ 14 m の建築物です。海岸線(対岸までの距離が 1,500 m 以上)までの距離が 200 m 以内で、高さが 13 m を超えるので、規則で別の区分が定められていなければ区分Ⅱです。H は 15 m です。

項目式値
Er1.7 ×(15 ÷ 350)^0.151.060
Gf2.2 +(2.0 − 2.2)×(15 − 10)÷ 302.167
E1.060² × 2.1672.434
速度圧 q0.6 × 2.434 × 38²2,109 N/m²

出典

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基準風速・地表面粗度区分・高さから速度圧と風圧力