現場マスター

鋼材の重量計算

材料表の1行を、そのまま打ってください。JIS の断面積の式で、単位質量(kg/m・kg/m²)と重さ(kg)を出します。重量表は使わず、寸法から毎回計算します。

計算する

例をはじめから入れてあります。消して、お手元の材料表を打ってください。全角でも、「H形鋼」「アングル」「角パイプ」のような書き方でも読みます。
形鋼のつくり方

書き方の例

材料表でよく使う書き方を読みます。重さは鋼(比重 7.85)で計算した単位質量です。

書き方読み方単位質量
H-400×200×8×13×4000H形鋼。最後の数は長さ(呼称の高さより大きい数は板厚になれない)
H形鋼 400×200×8×13
65.45 kg/m
2-H-400×200頭の「2-」は員数。板厚が無いので断面は2つの候補から選ぶ候補から選ぶ
[-100×50×5t溝形鋼。「t」を付けた数は板厚
溝形鋼 100×50×5×7.5
9.36 kg/m
L-65×65×6等辺山形鋼(アングル)
等辺山形鋼 65×65×6
5.91 kg/m
□-100×100×3.2角形鋼管(角パイプ)
角形鋼管 100×100×3.2
9.52 kg/m
FB-50×9平鋼(フラットバー)幅×厚さ
平鋼 50 × 9 mm(幅×厚さ)
3.53 kg/m
φ100×1500丸鋼。2つ目は長さ
丸鋼 径 100 mm
61.65 kg/m
PL-9t鋼板。板厚だけなら面積あたりの重さ
鋼板 板厚 9 mm
70.65 kg/m²
PL 100×9×280切板。幅×板厚×長さで1枚の重さ
切板 9 × 100 × 280 mm(板厚×幅×長さ)
2.0 kg
t28 700×700切板(板厚を頭に書く書き方)
切板 28 × 700 × 700 mm(板厚×幅×長さ)
107.7 kg

呼称と実寸は違います

「H-400×200」のような呼称は、断面を1つに決めません。JIS G 3192:2008 では、H形鋼の呼称33種のうち14種が2つ以上の断面を指します。呼称 400×200 の場合は次の2つで、重さが 16.7% 違います。

実寸(H×B×t1×t2)単位質量
396×199×7×1156.06 kg/m
400×200×8×1365.45 kg/m

この計算では、呼称だけで断面が決まらないときは候補を並べて選んでもらいます。板厚まで書いてあれば(H-400×200×8×13)1つに決まります。規格に無い呼称は「JIS の標準断面寸法にありません」と出し、近いものを採りません。

計算式

単位質量は断面積と比重から出します。

単位質量 kg/m = 断面積 cm² × 比重 ÷ 10 鋼板 kg/m² = 板厚 mm × 比重 切板 kg = 板厚 mm × 幅 mm × 長さ mm × 比重 ÷ 1,000,000

断面積は JIS の断面積算出式で出します(寸法の単位は mm、r1 は隅肉の半径、r2 は先端の半径)。

形断面積(mm²)
H形鋼t1(H − 2t2) + 2B·t2 + 0.858 r1²
溝形鋼H·t1 + 2t2(B − t1) + 0.349(r1² − r2²)
山形鋼t(A + B − t) + 0.215(r1² − 2r2²)
角形鋼管2t(A + B − 2t) − 3(4 − π)t²
平鋼幅 × 厚さ
丸鋼π ÷ 4 × 径²

公表の重量表166行と照合して、断面積の差は最大 0.045%、単位質量の差は最大 0.381% です(JIS G 3192:2008・JIS G 3466)。

圧延と溶接組立

同じ寸法でも、つくり方で重さの式が変わります。圧延の形鋼は隅肉のRを含む式で、溶接組立は板の足し算に溶接の余盛を足します。Rを落とすと、H形鋼と溝形鋼は軽く、角形鋼管は重く出ます。向きが形ごとに違うので、一律の割り増しでは合わせられません。

余盛は、隅肉溶接の断面を「脚長の2乗 ÷ 2」として数えた参考値です(脚長 6 mm・H形鋼と溝形鋼は4本・山形鋼と角形鋼管は2本)。

設計数量と所要数量

発注に要る量(所要数量)は、拾った量(設計数量)に割増率を足して出します。割増率は公共建築数量積算基準の標準値です。

区分割増率
形鋼(H形鋼・溝形鋼・山形鋼・角形鋼管・平鋼・丸鋼)5%
鋼板(鋼板・切板)3%

比重

鋼の 7.85 は公表表との照合が立っている値です。ほかは標準的な参考値なので、合金の比重が分かるときは「比重を打つ」で置き換えてください。

材質比重(g/cm³)
鋼(SS400 など)7.85
ステンレス7.93
アルミニウム2.70
銅8.96
真鍮8.50

出典